どこでもドア
はじめて鷹峯にある常照寺に入った時、とてもびっくりしました。
源光庵や光悦寺のような、整然とととのえられた日本庭園を想像していたら、予想と全然違っていたからです…。
一歩足を踏み入れると、たちまち濃密な緑に包まれて、視界の先にどこでもドアのようなふしぎな小さな戸が見えます。
おそるおそるそれをくぐると、何とワイルドな雑木林のようなふしぎな空間が広がっているのです…。
これは本当にどこでもドアだったのかもしれない、と初めて来た時、強い印象を受けました。
それ以来、紅葉や桜の時でなくても、時々無性にこのお寺に行きたくなってしまいます。
行き詰まっている時や、ちょっと疲れた時には、このお寺にある小さなどこでもドアを通り抜けて、ちょっとの間、別世界に行という体験を、無性にしてみたくなるからなのかもしれません…。