Palazzo Imperiale: 離宮
(修学院離宮と桂離宮)
もどる
この秋、初めて修学院離宮に行きました。
それ以来、すっかり離宮というものが大好きになってしまってその季節ごとの多彩な魅力を追いかけたいと思うようになりました。
秋の写真が多いですが、少しずつ新緑の頃や冬や夏の写真も、また仙洞御所や桂離宮の写真も増やしていけたらと思っています。
下のページでは、京都御所のコーナーや旧嵯峨御所と伝えられる大覚寺などの
門跡寺院の様子もごらんになれます。
「桂離宮と夢の浮き橋」 COROMICO
桂離宮の池の中には、天橋立に見立てて作られた美しい橋が浮かんでいます。
月波楼の方から眺めると、三日月のような半円形の優美な形をした橋が、水面に映って、満月のような円形を形作っています。
その向こう側には、渡月橋に見立てた小さな石橋もその姿を映し、苔むした橋の
草柳色がはっとするほど青い水面に映えて、秋の日の月夜のような冴え冴えとした
輝きを放っています。
桂離宮は、月を深く愛した智仁親王によって、月を眺めるために造られた離宮で、
桂という地名そのものも、月とのゆかりが深いと言われています。
冴え冴えとした碧の水面に浮かぶ半円形の橋を見つめていると、ただ夜空に浮かぶ
月だけでなく、月の出ない日中の時間も、池に映る水鏡を通して月の姿をしのぼうと
したのかな、という気がしてきます。
そこには、月の桂という言葉を通して、今ある桂の地を月の上の世界に
見立てるような、天空と水面、そして地上を反転させてしまうような、大胆な想像力の
世界が広がっているように思います。
「一枝を折る身ともかな 月の中の桂の里の 住居なりせば」 (智仁親王)
御所
京都に住む人にとって御所は、なじみ深い、特別な場所でもあります。
桜の季節には旧近衛邸の付近や御所内に咲く早咲きの桜を求めて多くの人が集まり、紅葉の
季節には、母と子の森などあちらこちに色とりどりの鮮やかな美しい楓の葉を見ることが
できます。
また銀杏や藤の古木など、あまり知られていない名木もあり、早春の梅の季節にも新緑の季節にもいつも変わらず美しい自然にふれることができるので、京都に住む人にとっては、大切ないこいの場所になっているような気がします。
そんな御所のあまり知られていない姿を訪ねて歩きました。
京都の門跡寺院
京都には合わせて13の門跡寺院があります。
門跡寺院というのは、皇族や摂家の方が出家して代々の住職をつとめられた寺院のことで、宇多天皇が仁和寺に入室し、御室御所と称されたことが始まりと言われています。
門跡寺院の中には、大覚寺のように、もとは皇后のために造られた離宮(嵯峨院)だった
ものもあり、皇族とゆかりが深いためか、庭園や建築などの様式も他の寺院にはない特徴や趣を備えているような気がします。
このコーナーでは、旧嵯峨御所の大覚寺、毘沙門堂、勧修寺や随心院、曼殊院や実相院、
三千院などの京都で有名ないくつかの門跡寺院の様子を追いました。
京都の門跡寺院:
青蓮院 東山区粟田口 粟田御所 天台宗
妙法院 東山区東大路七条 日吉門跡 天台宗
知恩院 東山区 吉水禅房 浄土宗
聖護院 左京区聖護院 天台宗
曼珠院 左京区一乗寺 竹内門跡 天台宗
三千院 左京区大原 円融院梶井門跡 天台宗
実相院 左京区岩倉 岩倉門跡 天台宗
大覚寺 右京区嵯峨大沢町 嵯峨御所 真言宗
仁和寺 右京区御室 真言宗
毘沙門堂 山科区 天台宗
随心院 山科区小野 小野門跡 真言宗
勧修寺 山科区勧修寺 山階門跡 真言宗
三宝院 伏見区醍醐東大路 真言宗
*青字はこのページのギャラリーに写真があるお寺です。