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- COROMICO
- 2015年7月2日
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雨あがりのあじさいをどうしても見たくなって、この前、京都の南の加茂というところにあるあじさいのお寺に行ってきました。
それはいいのですが、午前中の大雨の影響で、途中で電車が止まって、いつ復活するかわからないし、バスは一時間に一本しかないしで、午前中に家を出たにもかかわらず、お寺についたのはほとんど夕方になってしまいました…。
でも、着いてみるとそんなことは一瞬で忘れるくらいにおそろしく美しくて、思わず写真をとるのも忘れてぼうっとなってしまっていました。
京都市内ではもうあじさいは元気がなくなりかけているというのに、ここでは何と生き生きとうれしそうに咲いていることか……、とすっかりうれしくなってしまって、時間を忘れて、山の奥に佇むそのお寺の隅から隅まで、ちょっとだけ山のぼり気分でうきうき歩いていました。

それで、大事なことをすっかり忘れていました…。
そのことに気づいたのは、境内を出てからのこと……。
お寺に立ち寄る最終のバスが16:50で終わってしまっていて、その後はどんなに待ってもバスは来ないということに……
しょんぼりしながらバス停でパンを食べながら「それでもちょっと遅れてくるということもあるかも……」と思って待っていると、住職さんが走って駆けつけてきました。
「ごめんな、送ってあげようかとおもたけど、急な法事が入ってしもうていかれへんのや」と。
お気持ちだけでもとってもうれしく、いっぱい感謝しつつ、いざとなれば歩いて帰ろうかなとも思いつつ、でも道がわからなくて、とりあえず続きのぱんを食べながらどうしようか考えていた時、今度は近所の奥さんが来てくれました…。
「ごめんな。あの人、バスが来んのも知らんとずっとまってはるから、ってみんなでいうとったんや。かわいそうやから、うちがおくったげるわ」。
結局、車でも30分かかるその道のりを、近所の親切なおばさんが車で送ってくれたのでした。
ほんとうに、ありがとうございました。
住職さんも、それから近所の方々みなさんもとても優しい方ばかりで、ますます大好きになりました。
あじさいだけでなく、何だか心に深く残る、ちいさな旅をすることができました。