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Micie にゃんこ

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Micie2: にゃんこ2

 夜明けの太陽をじっと見つめるねこ、池のほとりにたたずんで水鏡に映った自分の姿を不思議そうに見ているねこ、あくびをして舌をしまい忘れたねこなど、自由に生きるねこたちの1日におじゃまして、ちょっと不思議なその姿をおいかけました。

 

 

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「春の出会い」 Un'incontro alla primavera                               COROMICO

 

 小さい頃、初めてねこと触れあった時のことをよく覚えています。

 花ちゃんという名前の、お寺に行くといつもいるねこで、長くお寺にいるせいか、

顔立ちもどことなく賢くて、高貴な感じがしていました。

 この子と初めて会ったのは、桜がいっぱいに咲いている4月のある日のこと。

わたしはまだ小学校にあがったばかりでした。

 まだ朝の早い時間に、池のほとりを歩いていたら、遠くから「ニャーン」という声が

聞こえてきました。

ふと見ると、きれいな三毛ねこが堂々と池の周りを歩いていました。

 お寺の主のような堂々とした姿に圧倒されているうちに花ちゃんは目の前を過ぎていってしまいました。

 顔だちはきりっとしていて特に目の色が美しくて、近づきがたい感じがしていたの

ですが、ある時、不思議な出来事がありました。

 

 学校で少しいやなことがあって、通学路の途中にあるお寺に立ち寄って半泣きに

なっていた時、ふとこの花ちゃんが近づいてきました。

 気ままで誇り高くて、他のねこも遠ざけるようなところのある花ちゃんなので、

ちょっとびっくりしていたら、ベンチから身を起こして膝に乗ってきました。

 

 おそるおそる花ちゃんの背中をなでているとあっという間に寝てしまって、すやすやと気持ちよさそうな寝息を立て始めました。

 その体はものすごくふわふわしていてやわらかく、あたたかくて、こんな不思議な

生き物がいるのかと何だか感動しました。 

 目が覚めると、まだ眠たそうな顔で、一生懸命指や手をなめてくれました。

 

 この時のことが忘れられなくて、自由に生きているねこたちの姿を撮りたいと思う

ようになりました。

 その不思議な姿の中にある、やさしさをどうにか伝えられたらいいなと思いつつ……。

 

                                                 6.Aprile

 

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